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「月…」
「…これが私の手の内。これでフェアだね、秋月さん。」
「ああ、これで漸くスタート地点だ。」
([?] 二人して意味深な会話してるけど…和解って、このことかしら[?])
「では次に、紅江家の内情について話してもらおうか。」
「…さっき雛羽にもちょっと話したけど、あの家は完璧主義でプライドが高いだけの冷血人間が殆どの家系なんだよ…
特に学業に関しては優秀な成績をとらないと『あんたなんかウチの子じゃない』から始まって『誰に似たせいで、こんな出来損ないの情けないクズになったのか』だの『親戚の何とかちゃんはもっと良い成績をとっているのに』だのって、コテンパンに罵られる。
それが当たり前のように繰り返されてた。
けど、それだけじゃない…
一番許せなかったのが、身内を虐げる行為。
…実は父の姉であり、私の伯母にあたる桜花さんには知的障害があった。
勿論、障害は治るものでもなければ、本人や家族のせいで発症するものじゃない。
けど、それを理解しようともせず、あの連中は障害を持って生まれてきた伯母さんをただただ蔑んだ。
頭の良い家系であることに絶対的な自信を持って生きてきた血筋の中に“障害者”が生まれた…それだけで父以外の全員が伯母を不当者扱い…
伯父の晃なんか、実の妹に対して『俺とお前じゃ出来が違う!』だからね。
これでもう分かったでしょ?
〈障害=恥〉だと思い込んでる奴等だもん。
やたら人目ばかり気にして障害や本人そのものを受け入れて生活しようって考えもない最低な一族だよ。人を見下すことばっか一丁前でさ[★]
だから私はアイツらが大嫌いだったんだよ!」
「ふーん…自分達がおかしな考えを持っていることに気付かず、人と自分とを比較して上位に立ちたがる性分、ね。
確かにそれじゃ小競り合いが絶えなくて当然の家系だわ😓」
「どう[?]何か掴めそう[?]
他に私に話せることがあれば話すけど[?]」
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