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「あるんですよ。
そもそも何故、ご遺体を発見された朝に限って、霞美さんが食事の支度をされてたんですか[?]」
「あの日だけじゃないですよ。
確かに大抵はあの娘が作っていましたが、眠剤を服用しているせいか、たまに起きて来ない日もありました。
そんな時は私が代わりにやっていただけですよ。」
「では事件が発生した日も服用していたと[?]」
「恐らく、人を殺してしまって眠れなくなったんでしょう。
…でも、いくら薬を服用したからって、自分の部屋で人が死んでいるのに、よくものうのうと眠れたものだわ…」
「それは妙な話ですね。
普通、死体と一緒の部屋にいるくらいなら逃げ出すと思いますけどね。
ちなみに彼女が睡眠薬を服用していたのは、皆さんご存じだったんですか[?]」
「ええ、最近は寝付きが悪かったようで過剰に摂取していたようですわ。
朝、なかなか起きてきませんでしたし😔」
「分かりました。
では、次に凶器と鍵についてなんですが、どちらも指紋が拭き取られていました。」
「そりゃそうですよ。指紋を拭き取らないと自分の犯行だと疑われますしね。」
「凶器の包丁は分かります。けど、自分が使っていた部屋の鍵の指紋まで拭き取ってしまうのはおかしくないですか[?]
第一何故、晃さんが彼女の部屋の鍵を持っていたんでしょうね[?]」
「そんなもの、あの娘が渡したからに決まってるでしょう⁉」
「そうでしょうか[?]もしそうだとすれば、部屋に鍵を付ける必要はない筈です。
そう、貴女方の言う通り、晃さんがいつも彼女の部屋に行き来していたのなら尚更、ね。
ハァ…良い加減に罪を認めたらどうです[?]
貴女方の言動は、真実とは裏腹に矛盾が多すぎる😓」
「な、何を根拠にそんな…」
「こっちはもう証拠も掴んでるですよ。
だからもう、抵抗は止めて大人しく捕まって下さい。
ねぇ、光琉さん[?]
この金色の蝶、あんたのだろ[?]
違うとは言わせないぜ。
あんたが昨日、付け爪をあげた友達…洋奈(ヒロナ)ちゃんだっけ[?]
彼女と撮ったプリクラも押収させてもらったよ。
そしたら、その付け爪も飾りの蝶もバッチリ写ってた。
あの付け爪はオーダーメイドだから、持っているのは君しかいない。
ネイルサロンの方からも裏付はとってある。
それでもまだ『違う』と言い張るのかい[?]」
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