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よくよく考えるもやはり、思いつかなかった。
その間にも男は無表情に指示を待っている。
「おばあちゃんは…」
その顔を眺めているうちに口から言葉が漏れた。
「おばあちゃんは、何を願ったの?」
悪魔を使って何かしよう、というような人ではなかったはず。
自分には、どこにでもいるような普通の優しくて大好きなおばあちゃんだった。
「皐月様は一番に、娘、あなたのお母上の健康を。幼い頃は大変に身体が弱く成人がやっととも言われていましたので」
「…おばあちゃんは、お母さんを産んでからあなたを喚んだの?」
「御意」
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