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「…あたしの名前…てか、あんた誰!?」
少女は叫んだ。
無理もない、訳の分からないことばかりだ。
手は未だに動かない。男は跪いたまま。
「我はジディネア。悪魔であり貴女の僕」
「冗談でしょ…」
「否。」
男は強く否定するともう一度少女を見つめ、しばらくしてやっと手を離した。
少女はやっと息をつき、少し考えて、深く考えて、しばらく考えて、やっと男に向いた。
「さっき、命尽きるまで仕えるって言ったよね?」
「はい」
「じゃあ…ご飯、作って」
「御意」
男は一礼するとキッチンへと去っていった。
その背中を見ながら、少女は決心した。
(もう、いいや。訳分かんないけど…僕だって言うなら、使ってやる)
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