偽り続けた女 

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  「お母さん!!」   お姉ちゃんが部屋に戻ってきた   「お?どうしたんだいミライちゃん?」   「お母さんの好きなドラマが来週からリニューアルででるんだってぇ」   「それは美咲に教えてあげないとな! 美咲ならまだキッチンだぞ」   お姉ちゃんはキッチンへと向かった。   (まさか…お姉ちゃんが 有り得ないよね)     その日はおじさんはタクシーに詰め込まれ ベロベロ状態で帰って行った。   それからと言うものの   僕のお姉ちゃんを見る目が少し変わった。   まさかまさかと思いつつ 疑いの目で見ていた。   そしてある日   僕は疲れきって昼から寝ていた。 トイレに行きたくなって起きた時 お母さんが誰かと電話しているのが聞こえた。   「あ……か………」   よく聞こえない… 興味本位で 気付かれないように 近付いてみた。   「ハイ…大丈夫です」   聞こえる所まで近付いた。   「ハイ…ハイ…」   誰と話しているのだろう?   「でも先生…」   ?????? 何の話だ? 先生って学校の?   「ハイ…え?入院ですか?」   入院?病院かな?   「性転換は無事に済んだって言ってたじゃないですか!」   性転換!!!?   (まさか…そんな…)   「ハイ…ハイ…わかりました じゃあまたかけ直します」   ガチャ…   お母さんは電話で何を話してたんだ? 性転換って… そんな… おじさんの言ってた事って…   その日から 疑いが濃くなっていった。
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