偽り続けた女 

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  僕は真相を掴む為に お姉ちゃんを監視する事にした。   朝… お姉ちゃんはまずトイレに行く そして顔を洗い リビングで朝食をとる。 仕草は女らしいし変ではない。   それから自分の部屋に戻り学校の準備をしているらしい。   (よし…自然な感じに 潜入してやる)   ガチャ!   「お姉ちゃん!!」   「キャッ!ノックもしないで入ってこないでよバカ!」   「あ…ゴメン 僕の靴下知らない?」   「ベランダよ…」   「あっ!ベランダか ありがとう」   ガチャ…   お姉ちゃんは携帯を触っていただけだった なんの手掛かりも掴めなかった。   そしてお姉ちゃんは学校へ向かう。   今日は僕も学校… 今日は早く帰って お姉ちゃんを待つ事にしよう。     そして夕方… 僕は学校が終わると 寄り道もせず 家に帰った。   家には誰もいなかった。 お母さんも出掛けているらしい。   お姉ちゃんは大体6時頃に帰ってくる。 それまで お姉ちゃんの部屋を少し物色してみよう。   お姉ちゃんの部屋は女らしさがない… そして鍵のかかった 引出が複数ある この引出の中を調べたい。   僕は最近買った工具を取り出した。   ピックとテンションと呼ばれる工具さえあれば   開いた… 中にはお金と写真が入っていた… 写真は僕の見たことが無い写真だ… 小さい頃のお姉ちゃん… その横には女の子 誰だ…?この子?   「ちょっと…何してるのよ?」   振り返ると そこにはお姉ちゃんがいた。
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