堂沢さん 

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次の日‥‥      今日も仕事だ。会社に向かった。いつも通り課長がうるさい。     今日は仕事を早く終わらせた。何故なら1人娘の早紀に会えるからだ。     妻とは2年前に離婚した。娘は妻にとられた。     しかし一年に3回だけ娘に会える。今日はその3回目の日だった。     レストランの前で待ち合わせだ。俺は予定より10分も前に着いた。しかし、20分経っても娘と妻は来ない。     気になった俺は妻に電話をかけた。     ピッ‥‥プルルル‥‥プルルル     「はい、もしもし」     !!!     この声はあいつだ!!     「あれ? 堂沢さんですか?」     「ああ、そうだけど?」     「あんた一体誰なんだ!?」     「堂沢だって言ってるだろ?」     「俺の知り合いに堂沢なんていないんだよ!!」     「俺の知り合いにも吉田なんていないよ」     !!?     は!? コイツ舐めてんのか?     「じゃあなんで俺の事知ってんだよ!」     「え? だって堂沢だし」     「はぁ? 答えになってねぇだろが」     「うるさいなぁ‥‥。声大きいよ? イライラしてんじゃない?」     「あんたのせいだろうが!!」    「本当に? 娘が来ないからじゃないの?」     コイツ、なんで知ってやがんだよ。     「おいこら、てめぇ何者だよ!? なんでそんなに知ってんだよ? 警察呼ぶぞコラ!」     「だから堂沢だって言ってんだろ!!」     ‥‥逆ギレ?     「はぁ‥‥」     コイツと話してると疲れる。     「それよりもアナタの娘、今大変な事になってるぞ」     「え?」     「そのレストランの横に路地があるだろ? さっきそこに通り魔がいたみたいだ」     「どういう意味だよ?」     「娘さん‥早く行ってあげないと、ヤバいんじゃないかな?」     「なっ!」     携帯を片手に俺は走った。     レストランの横に小さな路地がある。路地の奥に誰かが倒れている。     妻と娘だ。     「早紀っ!!」     刃物で刺されたようだ。     「大丈夫?」     「大丈夫なわけないだろ! 刺されたんだぞ!?」     「いや、娘さんじゃないよ」     「妻はどうでもいい」     「そっちでも無いって」     「じゃあなんだよ!?」     「アナタが大丈夫?」  
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