超男性専用車両 

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 超男性専用車両 

   今日から勤め先が変わった。これで三回目だよ‥‥。俺、やっぱり働くの苦手なのかなぁ。     もちろん通勤用の電車も変わる。ネットで調べたところ、会社に行くには「環状線」に乗るのが一番早いらしい。環状線かぁ‥‥乗った事ないなぁ。満員電車とかだったら嫌だなぁ。     新しい仕事に就く為には生活の基本が変わる。もう慣れたけどね‥‥。      電車を待つ事三分。環状線がホームへとやってきた。へぇ、橙色の車両かぁ。可愛いらしいデザインだな。     あれ?     前から四両車目の車両の色だけ紫色だ。   なんでだ?   近寄って見ることにした。ここって普通女性専用車だよな。     しかし書かれてあるのは    「超男性専用車」     いやいや。超って‥‥。意味わかんねーでしょ。     それより遂に男性専用車も出来たのか~。でもなんで? 男性の危険を守る為? 逆セク防止はないよな。この車両‥‥謎だらけだ。     「ドアが閉まります、ご注意下さい」     あ! 早く乗らなきゃ遅刻してしまうではないか。     俺は思わず、その奇妙な車両に乗り込んでしまった‥‥。    
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