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今も目を閉じれば
瞼の裏に
いつも遊んでた
あのタンポポの丘
君は淡いピンクのワンピースを広げて座って
タンポポの冠を作りながら
蝶に逃げられてばかりの僕を笑ってた
誕生日に望遠鏡をもらって
2人で流れ星を探した
どうしてだろう
僕はもう
幼かったあの頃みたいに
君と元気に走り回れないんだ
あれから何年か経ったけど
僕は病室のベットの上
最後に会ったあの日
次の朝から入院するんだ
呟く様に君に言った
君は哀しそうに笑って
またこの丘に来れるよね
そう呟く様に言葉を返した
朝が来るまで望遠鏡を覗いて過ごした
しばらくすると君も引っ越して
そう
あの日
僕はこの世界に別れを告げて
星になったんだ
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