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慎吾サンが帰っていったのを確認して準太が私に話しかけてきた。
「ユーリって本当に可愛げねーよな。慎吾サンにあんなに愛されてるのに一つも顔を変えたりしないしさ」
「別にいいじゃん。私慎吾サン苦手なんだもン」
「もう付き合っちゃえばいいのにな」
ボソッと準太が呟いた一言と重なって担任の開けたドアの音が重なり、準太は自分の席に戻っていった。
いま、準太が言ったことが頭から離れない。なんでだろう。準太のことなんて、別になんとも思ってない、はずなのに。
「ねーっ、ユーリってさ高瀬君と付き合ってる?」
いきなり前の席の愛ちゃんが話しかけてきたから私はすごいビックリした。しかも、何その質問。や、今までの人生の中で今の質問は何回聞かれただろうか…
「や、付き合ってないよ。てか有り得ないよ。だって準太はただの幼なじみだし」
「えー!?じゃあ島崎先輩!??」
「慎吾サンなんて有り得ない!準太以上に有り得ない!だって愛ちゃん聞いてよっ」
私は愛ちゃんの肩をがしっとつかんだ。そしたら愛ちゃんは目をぱちくりしてビックリしていた
「う、うん」
「慎吾サンてば私にセクハラすんのっあり得えない!あんな変態は大嫌いだっ」
と、私が言うと愛ちゃんは私が凄く、もの凄く慎吾サンが苦手だと頭に刻んだようだった。
「お前な、そんな馬鹿でかい声で慎吾サンの悪口言うなよ…本当の事だけどさ」
忘れてたけど準太は私の席の隣なんだった(←酷い)でも私準太の悪口言ってないよね。
って、なんで私は準太のことばっか気にしてんのよ。なんかおかしいよ、
「高瀬君!高瀬君はユーリの事どうおもってんの!?」
「え、は?」
愛ちゃんは準太に勢いよく質問した。準太はすんごい顔してるよ、
てか愛ちゃん準太になんて質問してんのよ!でも私もそれは気になるし、だって嫌いとか言われたらショックじゃん、
「……(ショック?え、何で…、)」
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