4人が本棚に入れています
本棚に追加
「まっ、待てよ」
「いや、待てないな」
シェドはこいつ昔から変わらないなとそう思っていた。
二人が逃げた場所はこの村の伝説の剣がある場所だった。
「あっ、この剣懐かしいな……」
シェドは昔のことを考えながら、剣を触っていた。
「確かこんな風に抜こうとしてたよな?」
シェドの両手には剣があった。
「ぶはっ、簡単に抜けてやんの」
ニトが爆笑しているとき、シェドは青ざめていた……
この剣を抜いたとき魔王を倒す冒険に出なくてはならない。
シェドは考えた。昔は勇者にも憧れたがもう今年で21歳になるこの俺が冒険なんかしてはいられないと。
「確かそれ、抜いた奴が貰えんじゃなかったけ? ラッキーじゃん」
コイツ知らないのかとシェドは思った。そして閃く。
「この剣あげるよ。俺には必要ないからな。その代わりお前が抜いたことにしてくれ」
「ぶはっ、マジでくれんの? んじゃ貰うよ。ラッキー、クッキー」
(計画通り!!!)
シェドは上手くニトを乗せることに成功した。
最初のコメントを投稿しよう!