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午前0時、日付の上では健康診断当日となった。
基地内は完全武装した兵士が自分達の宿舎を中心に巡回しており、屋上にも兵士が配置されまさにネズミ一匹入る隙間もないほどの厳戒態勢であった。
しかも、それが任務以上の集中力をもって行われているものだからさらに警戒は厳しいものであった。
その様子を遠目に見つめるアルフレッドは思わず、普段からあれぐらい真面目になってくれたらと愚痴をこぼした。
「準備は出来たか?」
「はい、我々五十名及び特務隊百五十名準備完了です」
「よし、では作戦開始まで待機するよう各部隊長に伝えろ」
「イエス・サー」
隊員はアルフレッドから離れていった。ちなみにアルフレッド達は隊員宿舎と本部のある位置から北東三キロに位置する演習地にいる。
アルフレッドは基地内の様子を暗視装置付の双眼鏡で見ていた。
暫くして特務隊隊長のスミスが近づいてきた。
「どうだい基地の様子は?」
「普段の数倍真面目に厳戒態勢を引いてるよ…」
呆れを隠さずに答えるアルフレッド。
「普段はもっと不真面目なのか?」
「警戒中に賭博や私語は当たり前、前は娼婦を呼んでたやつもいたな」
さんさんたる内容に唖然とするスミス😱😱😱
「…よく生き残ってこれたな」
「全くだ…これで人死にの一つでもでればキツく言ってやれるんだが…」
一旦言葉を切って、ため息をはくと続きを言った。
「やつら無駄に身体能力高いから不意打ちにあっても必ず生き残って来やがる…」
仮にも福司令官という立場の人間が言うことではないことを言うアルフレッドに思わず同情したくなるスミスであった。
「苦労してるんだな😓」
「ああ胃が痛い😢😢」
この作戦の成功がアルフレッドの負担軽減になることを切に願うスミスであった。
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