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とある国のとある特殊部隊の基地。
その基地の作戦指令室のなかに複数の人間が厳しい表情を浮かべながら椅子に座っていた。
ここまではまだどこにでもある風景、しかし、なぜか特殊部隊の作戦指令室にいる実に九割が医師であるということ以外は。
しばらくして医師達の中で最も若い医師が口を開いた。
「また…今年もやって来ましたね😠」
それに中年の医師が答えた。
「うむ…今年こそこの作戦は成功させねばならない…😔」
そこにこの指令室に数少ないの特殊部隊の人間である副司令官アルフレッドが口を挟む。
「その通りだ。この作戦の成功いかんによっては今後の我々の活動の仕方を変えねばならん😠」
そこで間を置き、副司令は静かに告げた。
「これより、特殊健康診断プログラムの作戦会議を開始する‼」
ところ変わって特殊部隊司令官であるアーサーの部屋。
「今年もまたやってくるな…」
「そうですね」
アーサーの部屋には一人の隊員がいた。名前はスーマン、第一突撃部隊の隊長である。
「今回はどうやって奴らの作戦を回避する?」
ちなみにアーサーは大の健康診断嫌いで毎年健康診断を受けずに逃げ回っているなんとも子供じみた司令官である。
いまさらではあるが今回の主人公である。
「まぁ…相手は一部の真面目隊員と医者達だけですからね~いつもみたいに適当に逃げ回ってればいいのでは?」
自分から真面目ではないと認めるスーマン。
ちなみにここの特殊部隊隊員たちの健康診断嫌いは有名で国内の健康診断受診率は毎年ワースト一位をキープ。
専属の医師達と一部の真面目隊員達がこの状況をなんとかしようとわざわざ特殊健康診断プログラム(ただの作戦名であって内容は毎年変わっている)を立ち上げるが、毎年派手な戦闘を繰り広げて無駄なけが人を出すだけで終わっている。理由としてはプログラム側の人間の実に八割が医者であるため簡単に健康診断嫌いの隊員達に一蹴されてしまうからである。また一部真面目隊員もいるが数が圧倒的に少ないのも原因の一つである。
「だよな~‼毎回毎回アルフレッドもご苦労なこった‼」
「で~すよね~‼副司令もいい加減諦めればいいのに~🎵」
「まったくだな🎵」
『は~はっはっはっは‼』
大笑いする体は大人で頭は子供な二人。本物の子供以上に子供っぽい二人はこのあと壮絶な戦いに身を置かねばならなくなることになろうとは知る由もない。
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