第一章

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「寝過ごしたぁぁぁ!!!!」   朝から近所迷惑バリバリの声を上げている少女はこの物語の主人公、山川緑(やまかわ みどり)青春真っ盛りな15歳である。 薄いピンクのショートカットの髪に、スレンダーボディ、整った顔…黙っていれば美人なのだが、今はそんなの関係ねぇ!!!! だって今日は中学校の卒業式…晴れの舞台で遅刻しては親も恥ずかしい。   「行ってきます!!」 「ご飯は?」 「食べてる暇ない!!」 「逝ってらっしゃい!!」 「逝ってたまるか!!」   おまけにこの男勝りな性格のせいで、男子に人気はあるが、どちらかと言えば女子にも人気があった。   ――   ここまでは普通の学生のようですが、勘違いされては困ります。彼女が向かっている学校は、簡単に言えば軍人飼育学校…といったところか。   「お待たせしましたぁぁぁぁ!!!!」 「最後の最後まで遅刻寸前か!?」   『ガキン!!』
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