中学の出会い

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俺は物心付いた時から、塾に通っていた。 英才教育…… ピアノは母親から習い、小学生で『別れの曲』が弾けるくらいになっていた。 『周りを自分の思うままに動かすような人間になって欲しい』 そんな父親の考えで名付けられた『磔徒』、そう、俺の名前。 『指揮棒』なんて名前を付けられた訳だ… 俺はどこに行ってもどんな時も常にトップに立っていた。 気が付けば、常にリーダーだった。 周りの人間は意のままに動かせた。 あの頃の俺は、みんなが羨む道を歩いていたと思う。 違和感に飲み込まれながら……
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