3/3
前へ
/4ページ
次へ
「明…奈?明奈、あきなぁっ…!」 飛ばされた明奈の傍まで走り近付いていった 息は荒く、頭から赤い液体が出ていた     私の方を見た明奈は擦れた声で呟く 「ご、め…ん……」 「謝らなきゃいけないのは私だよ!ごめん、本当にごめんなさいっ……」 抱えあげると頬に冷たい雫が落ちてくる それは小降りからどしゃ降りに変わっていく、遠くから聞こえた救急車のサイレンは別れのカウントダウンで、救急車が着き私は付き添いで乗り明奈は運ばれ、手術の文字が赤く光る 消えたのは夜中だった、医者は私達に告げた 「手は尽くしましたが今夜が峠です」 悔しかった、私のせいで明奈が逝ってしまいそうになっている事を そして私は疑問を明奈の両親に問う 「明奈は青アザなどがあったハズです、何故気付かなかったんですか?な訳はありませんよね」 何故私はあの時妙に冷静だったのか 明奈の親は口を開く 「一応声は掛けたんですが、大丈夫だと」 その一言に私は激昂したのを覚えている 「親に大丈夫じゃないなんて言う子供なんていません!なんでなんで救わなかった!なんで!」 それ以上は責めれなかった 自分も明奈を救えなかったからだ そして私は一晩付いていたが真夜中 機械音が響く、さよならの音が 「あ…きな…明奈、明奈ぁぁぁぁぁ!起きて!起きてよっ!」 戻ることは       なかった そして今は私は休学している、学校側の事は伏せさせてください。 余りにも汚すぎたから 学校とか明奈の両親とかはどうでもいい 明奈が空で笑っていてさえくれれば、復讐とか学校を晒すとかはきっと願わない子だから とても笑顔が似合う女の子  明るくて私の傍にいてくれた子 きっと来世は幸せになれると    祈り END
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加