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「うん、美味しい! やっぱり××の作る料理は美味しいわ」
××の料理はお母さんには敵わないがどことなく私と味覚が似ているのか
たまにものすごく美味しい日がある。
「野菜も、食べる」
どんっ、置かれた深めの大皿には色とりどりの野菜がキラキラと輝いている。
「うわっ、なにこのサラダ。光ってない?」
改めて見ると、野菜、いやかかっているドレッシングが光っていたのだ。
珍しそうに見ていたことに気付き、××は説明を加える。
「オーロラソースだよ。……聞いたことない?」
おーろらそーす?
私の頭の中の辞書にはそんな言葉はなかった。
ふぅ、とため息を吐きながらサラダを小皿に分けて私のカレーに横に置いた。
「え~、野菜きらい~」
足をぶらぶらとし、ブーブーと文句を垂れるが弟は完全に無視。
「姉貴。姉貴の美貌を保つためには野菜が必要なんだ。食べてくれ、たのむ」
上目ずかいで手を合わせてたのむ××の姿にこのショタブラコンの気持ちが動かないはずがなかった。
(よかった。操りやすくて)
弟はなかなか頭が切れた。
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