折れた心

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「妊娠」 稔が、すごい言葉を口にした。 「赤ちゃんできたって・・・。」 「堕ろしました。」 西原が、 下を向きながら速答した。 信じられなかった。 目の前にいるこの子が、 そんな過去を経験していたのが。 「・・・もう、いいですか? 失礼します。」 ガタッ ガラッ 西原が、椅子から立ち、足早に教室を出ていった。 「西原・・・!」 何故か分からない。 でも、俺は西原の後を追い掛けた。  
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