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「それ」は突然やってきた。
今俺の眼前には鎌倉時代の仏教彫刻を思わせる・・・え~とぉ漫画とかに出て来そうな鬼のような生物・・・生物?生きて動いてるから生物か?・・・とりあえず「それ」が立っていた。
「なんだよ・・・こいつ・・・」
怖い!はっきり言って怖い!そりゃ喧嘩ぐらいしたことあるさ、でもちゃんとした人が相手だった。
俺は腰が抜けて動けない状態になっていた。
ん?俺?俺の名前は東雲雅親、歳は17、高校は行ってない・・・中退だ。
・・・つーか自己紹介なんかしてる場合じゃねーよ!得体の知れない鬼(?)に凝視され恐怖のあまり声も出せない。
周りの人達はこの鬼(?)が見えてないのか、何事もなくスルーしていく。
ちょっとー!誰かー!ヘルプミー!
俺が心の底で叫んでいると鬼(?)は口を開いた。
「この坊主が鍵?なのか?本当にこいつでいいのか?」
鍵?自分家の鍵と自転車の鍵なら持ってますけど?
「手当たり次第に殺ってけばいいか」
なんか今物騒な台詞が聞こえたよーな・・・
すると鬼(?)は俺に向けて拳を叩き付けてきた。
やばい!死ぬ!
そう思って目をつぶった。
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