~Prelude~

3/5
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
・・・あれ?衝撃が無い?痛みも無く天国に送ってくれたのかな?でもそんな慈悲深そうな感じじゃなさそうだったけどなぁ、まぁ人は見掛けで判断するなってよく言うし・・・あれ?人?そういやあれは人なのか?直立二足歩行して喋ってるあたり人間かな?明らか日本人じゃないよな、んじゃ外人か?それにしちゃ思いきりジャパニーズで話してたし・・・ しばらくそんなことを考えていたが、俺は恐る恐る瞼を上げた。 するとそこにはさっきまで居なかった人間の、しかも少女の背があった。 綺麗な黒髪をポニーテールにし、黒い着物に袴。俺に向けられた背にはこれまた物騒な刀、150センチはあろうかという長刀を背負っていた。 その少女は鬼(?)の太くてゴツイ拳を片手で、しかも軽々と止めていた。 「こいつは今から殺すんだ、邪魔すんじゃねぇ!」 鬼(?)が少女に向かって叫んだ。 「とりあえずこいつは力を持っている、むやみに殺されるとこっちとしても困るのでな。」 そう言うと少女は背中の長刀を鞘から抜き鬼(?)の頭部に突き刺した。 「ガッ!・・・クソッ!ガルガンドーザ様!目標は視認致しまし・・・た」 そういうと鬼(?)は煙のように跡形もなく消えてしまった。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!