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「雅親さん!」
榠ちゃんは俺に抱きついてきた。
「ちょっ、たんま!落ち着こう!」
「私はちゃんと餅突いてマス!・・・良かったデス、気がついテ」
いやいや餅突いてどうすんの?・・・悪かったな、心配かけた。
俺がそう言うと榠ちゃんは涙目になりながら顔を上げた。
「雅親さん三日も寝たきりだったんデス、起きてくれないんじゃないかと思いましタ」
俺三日も寝てたのかよ!
「ゆうと榠がお前の看病してくれたんだ」
・・・そう言う八咫は何もしてくんなかったのかね?
「・・・もちろんしたさ」
今の間はなんだ、間は!・・・んと、榠ちゃんありがとな。
俺が礼を言うと榠ちゃんは首を横に振って答えた。
「お礼なら黒騎士さんに言ってあげて下サイ。黒騎士さん自分の身体を後回しにして雅親さんに治癒魔法かけテ、夜もろくに寝ずに看病してたんデス」
なんとあのゆうちゃんが!?
「お前さんの命を救ったのはゆうだしな」
八咫はクククと笑った。
へぇ、なんかゆうちゃんに助けられっぱなしだな。とかなんとか思っていると、寝ているはずのゆうちゃんがむくっと起き上がった。
「雅親!僕の大福取っただろ!!!」
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