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俺は少女と八咫を家に案内した。
「邪魔するぞ」
「失礼する」
簡潔に挨拶を済ませて居間のテーブルに座るなり、八咫は俺に説明を始めた。
「まずは・・・世の中の真理についてからだな」
真理・・・?
「お前さんは超能力を信じるか?あとは幽霊や妖怪とかもだ」
いきなりだな、そんな物信じるわけないだろ。科学が発達してる今のご時世に信じてる方がどうかしてるさ。
「普通はそう思うだろう。だがそんな輩からしてみれば、一般人がそう思えば思うほど身を隠しやすくなるもんだ」
「僕らも身を隠してる輩の一部だからな」
少女が介入してきた。一人称が僕なのはひとまず置いておこう。
そんな力を持っているなら何故公にしないんだ?超能力とか生活に貢献できそうじゃないか。
「人々に不要な不安感を与えないためだ。それに便利な物には必ず悪用する方法や輩が出てくる、実際にこの力を巡って国間の戦争まで起きている」
「戦争まで?」
俺が聞くと八咫は神妙な顔つきで答えた。
「第一次世界大戦、同じく第二次にしてもそうさ」
俺は言葉が出なかった。しかしそんな俺を尻目に、八咫は話を続けた。
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