クロイロ

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『(おはよう、朱希姉。あんただって知ってるの私だけだから…いちおうね。可哀想ね…誰も知らないんだもの。自分の写真も飾ってもらえないんだもんね。でも、今まで良い思いしてきたんだもの…このぐらい我慢しなさいよ。)』 口には出さず心の中で毒づいた。笑顔という仮面をつけて。 「朱希!!そろそろご飯食べて行かないと間に合わなくなるわよ??」 母が台所から声をかけてきた。 『はぁい。』 明るく返事した。 ご飯を食べ終ると鞄をもって足早に学校へ急いだ。 本当は学校なんてどうでもいい。 でも仕方ない。 これはゲームだ。 そうやって楽しむしかない。 時間ギリギリに教室に入りこんだ。
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