クロイロ

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「あーっ!!おはよう朱希。」 教室の中からはいろんな人からの挨拶。 ほぼ全員からだろう。 『おはよっ♪間に合った!?』 口々に大丈夫だよーとか遅いよーとか言ってくる。 「最近、朱希遅くなったよねぇ。妹に怒られるよ?」 朱希と一番仲の良い、茉美(まみ)が笑いながら言った。 それに苦笑しながら答えていると後ろから誰かに抱きしめられた。 「朱希、おはよう。今日も可愛いね。」 朱希の恋人である柾人(まさと)だった。 『おはよう。(相変わらず気持ち悪い。こんなののどこがいいのか…私にはさっぱり理解できない。)』 本当に世の中腐ってる。 誰も気が付かない。 朱希、あんたの友達なんてそんなもんなんだよ!! あんたの彼氏もさっ!! あぁ、楽しくて楽しくて仕方ない。 人を騙すってたまらなく楽しい。 思わず笑顔が溢れてしまう。 「朱希、なんだか嬉しそうだな。ほら、朱希さ妹死んでからしばらくおかしかったじゃん?」
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