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「金目の物を置いていけ」
山道歩けば高確立で出てくる輩。山賊の群れ。
剃ってんのか禿げてんのかは知らないが、つるりとした頭のボスが山刀を片手に近くの石に片足乗っけたりして格好つけている。
行動を起こさない五人組。
「なんだ?まさかこの人数相手に勝てると思っちゃいねーな?」
山賊20人弱。
それに対しこちらは5人。
すると赤毛茶髪の頭、リクが
「ギガ・フレイム」
山賊が出てきたときから唱えていた呪文を完成させ、どでかい炎の球を山賊のド真ん中に落とす。
ちゅどおおぉん♪
爆発。
山賊がよく飛ぶわ飛ぶ。
「ナルカミ」
リクと同じように口の中で呪文を詠唱していたダイゴ。
するとこの真っ青な空のどこからか、数多の雷が空を飛ぶ山賊達を打ちのめす。
ひゅー……どさどさ
おーおー、感電してピクピク痙攣しちょるしちょる(笑)
アヤはとことこと、程よく焦げた山賊頭に近寄ってそばにしゃがみ
「山賊さん方、今まで稼いだ金目の物、全部出して」
「ふざけんなっ!」
アヤはアララと言って
「反抗的だねぇ。ヨシキ、凍らしちゃってくれる、」
「へ?」
アヤに呼ばれ、ゆっくりと前に出る。
「………フリズン…(ボソ」
ピキィ!足元をいきなり冷たい感覚が遅い、地に伏せたまま足をみれば冷え冷えとした氷がジワジワと上り詰めているではないか!
「だーっ!ちょっと待てッ!」
「……」
恐らく止まれとか言う呪文を呟いたのだろう。
氷の動きが止まる。
頭は指を三本立てて
「三割でどうだ?」
「はい、交渉余地なしさようなら★」
「わーっ!タンマ!7割りッ!」
「全部」
「八割…」
「全部」
「強いですね」
「まーね。一応基本は皆魔道士だし?」
「で、ちょこっと位取り分…」
「全部」
会話がピタッと止まる。
「あのー…つかぬことを聞いても?」
「?」
「…チーム名は…?」
その質問を待ってましたとばかりにヒロトは笑って
「俺等は“クラウン バード”だ」
その言葉に山賊達がどよめぐ。
「“クラウン バード”!?」
「奴等が暴れ去った後には草木も残らない!」
「黒竜ですら避けていく!」
「別名“レイズ キラー”の、あの“クラウン バード”かっ!?」
いやー、なんか色々有名だねぇ。
っーか黒竜って竜族最凶の種族じゃん。
それすら避けられてるんかぃ。
「よー知っとるやん。さーて、今全額出すか、今始末されるか。
好きな方選び♪」
「……出させてください……」
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