憎悪

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ある日、大ガードの近くで怪しい老婆に出逢った。 「そこの御主、善からぬ相が出ておるが恐怖を感じておらんの~ぅ!」 「・・・恐怖・・・そんなもの・・・」 「御主、恐いの~ぅ、何があったか知らんが、そんな気を出しとると取り付かれてしまうぞ!」 「別に構わん!今の俺には・・・」 「御主、よほどのことがあったようじゃな、ほれ辺りに契約者が寄って来ておるぞ・・・ホッホッホ」 「・・契約者?・・」 「それほどの怨みがあるのなら次の満月の日、午前0時にまた此処へ来るがよい・・・」 「ここへ来れば何かあるのか?」 「来れば分かる、但し命を捨てる覚悟が有れば・・・じゃがな」 辺りがざわめきが始め、振り返ると無数の影がぼんやりと見えた。 しかし、すぐにその影は消えてしまった。 「婆さん、さっきの影はなんだ!」 だがもう老婆の姿は何処にも無かった。
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