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肩までの色素の薄い髪、白い肌に印象的な瞳。
長身で手足も長い。
ごく普通の女子大生カオリ。
大学の近くに一人暮らしをしている。
今まで人並みに暮らしてきたし、自分の人生に疑問を持ったことはない。多分これからもないと思う。
それでも、今の状況にため息をつかずにはいられなかった。
『督促状』
カオリの手ににぎられているもの。
とうとう来てしまった。いや、今まで甘くみていてくれたのだろうか?
「さすがに三ヶ月はマズイよね…」
カオリは家賃をだいぶ前から払っていない。
そろそろ電気も水も止まってしまう。
もう一度ため息をつき、郵便受に督促状を戻すと部屋へと戻っていった。
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