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気付くと悲鳴はなく、怒鳴り声の主の異国の言葉のみしか聞こえなくなっていた。
それももはや怒鳴ってはいない、普通に会話しているようだ。
耳を傾けるとあちこちで悲鳴のような声、花火のような音が聞こえる、
一人を除いては私達はそれに気付いていた。
一人というのは綾だ。
すでに爆睡している。
「さっきから花火とか騒いでる声とかうるさくない?」
永遠も乾いた『パンッ!』という音は花火と判断していた。
「本当うるせぇな…寝れねぇよ…」
佐道が眠そうに呟く。
そういった騒音を聞きながらも私達は寝る気満々で黙った。
すると隣の家からものすごい悲鳴と物音が聞こえた。
近くなので余計にうるさい…。
あまりのうるささに、私、永遠、佐道、麻鈴の順に無言で体を起こし、隣を覗いた。
隣の家の窓も風を通す為に開かれていて、そこから4人は信じられない光景を目の当たりにする。
怒鳴り声の主は、顔は猿のように毛むくじゃらだが、軍服のような服を着ていて、その手には銃。
まるで映画を見ている光景だ。
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