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怒鳴っている猿のような顔の兵士は悲鳴を上げる隣人に発砲し、血が飛び散った。
唐突な光景に4人は一斉に身を屈め、小声で
「何あれ!?」
と同時に言う。
とにかく一刻を争う程まずい!次は私の家にその兵士が来るかもしれない!
佐道は小声で綾を起こした。
「おい!綾!起きろ!」
「…何~?」
綾は目を擦りながら渋々起きる。
「理由は後で話すわ。とにかく隠れて!」
麻鈴は綾の腕を掴み立たせる。
「とりあえずこっちだ!早く!」
私は皆をクローゼットに誘導した。
なんとか全員入ったが、綾が普通の声で
「何なのよ一体…」
と不機嫌そうに言う。
「静かにして!理由は後で話すから!」
永遠が小声で綾をなだめる。
すると私の家のドアが
『ドンッ!』
と音を立て、さっきの兵士が入ってきた!
[しまった…鍵をかけ忘れてた…]
私はそう思ったが、よくよく考えれば鍵など関係ない。
兵士は銃を持っているのだから容易に破壊されてしまう。
私はクローゼットの隙間から覗いて見た。
兵士の服には返り血がベットリ着いている。
兵士は何かをキョロキョロと探していたが、直感で私達を探していると察知した。
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