非日常の始まり

8/11
前へ
/45ページ
次へ
するとさらに大きな爆発音が鳴る。今度は相当近い! 家が揺れる程の振動で、ギシギシと音を立てた。 「キャー!!」 麻鈴の叫びと共に、一斉に皆伏せる。 その瞬間、フッと電気が消えた…。 「アッ!何!?どうなってるの!?」 麻鈴は半パニックで叫ぶ。 『ゴン!』 「いったぁ~い!何も見えないよ!」今まで明かりがあったが、突然の暗闇に目が慣れていなく、永遠が何かにぶつかったようだ。 「くそ!停電か!?」 佐道も半パニックだ。 綾の声は聞こえなかったが、おそらく黙ってじっとしていたのだろう。 「皆落ち着け!今懐中電灯点けるから!」 私は暗闇の中を手探りで懐中電灯を探す。 全員数分前までハイだったテンションは一気に下がり、アルコールによる酔いですら全く私達は感じていなかった。 私は懐中電灯を探し当て、『カチッ』という音と共に光を放った。 突然の事態にそんな小さな光でも少なくとも私はホッとした。 「とりあえず俺はブレーカーを見てくるよ」 そう言い私はブレーカーを見に行った。 小さな光に少しは落ち着かされた皆は再び会話を続ける。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加