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「あたし電気が完全に消えるなんて久々に経験したよ」
綾が少し笑いながら話した。
「電気が消える前にあったあの爆発?見たいなのが原因かしら?」
麻鈴が心配そうに言う。
「ほんと凄い音だったな…最後のやつなんて家が揺れるくらいだぜ?俺少しちびった…」
佐道は冗談を言って場を和ませた。
皆少し落ち着いたとはいえやはり不安はある。こういう時に佐道は頼りになる。
「いったぁ~…タンスに肘ぶつけて痺れたよ」
永遠がそう言うと笑いが起こった。
「永遠、なでなでしてあげるからこっちいらっしゃい」
麻鈴が笑いながらそう言うと
「麻鈴姉~!」
と永遠が麻鈴に抱き付く。
そんな会話をしている時に私は戻ってきた。
「ブレーカーは落ちてないから停電だな」
私は懐中電灯を皆の真ん中に置き座る。
おそらく先の爆発か何かで停電したのだろう。
「せっかく盛り上がってたのにな~…ってか外気になるから2階から見てみようぜ!」
私は誘い2階の窓から皆で外を見た。
しかし、街灯は全て消え、市街地にも関わらずまるで畑や田んぼしかない田舎のような闇だけがそこにあった。
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