熱い石

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青春恋愛白書 二十と二十の点を並べた 私も正方形を成す一部となる午後 気だるい真昼の微睡みと這ってくる好めない現実 黒板だけと学習する緩い義務の達成 ねえ 外界はこんなにも開放された青空 飛ばした意識の先で 今こんなにも無関係な筈の貴方を想っているの 秒針の音 刻む鼓動 更に胸の中を外気に晒す様な無防備なときめき 一層満ち溢れる一方的な記憶 そして 見も知らない教科書の上の事実よりも 未だ嘘に塗れた儘であろう憧れと共に心中したい 実力を露呈してくれる数字は親切だ 不確かな行く先と対面し 「次に音がした方に進むさ」 そんな賽次第の指針なんかより無力さに代わって この純粋な気狂い振りを無自覚で愛しい罪人に分かり易く伝えてくれないか 壇上で展開する既知の輿論 彼が悲しむ劣等感を凌駕する程の徳を常識だと 催眠の様に育てる浮世ならば美しかったんだ まあ 青春は何と焦れる佳境 追い求める意識の末路は 甘美な幻覚症状に凭れて体感もしない温度を味わう 枕元の肖像 消えない横顔 更に賞賛が過ぎる排他的な乙女の夢 一層満ち溢れる色眼鏡の蜃気楼 大衆の意識の成したどんな「愛盗る」よりも 真の尊さを悟った者にしか解せぬ愛で貴方を讃えよう
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