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御子柴綾乃
「アレ、もうそのシリーズは読破しちゃったんだっけ」
司書の青山陽菜(あおやまはるな)さんの声がした。
私は彼女の声が好き。少し鼻にかかった女性にしては低い声。もう50歳くらいなのかな?でも、とてもそうは見えない。いつも髪の毛は茶色のパーマがきまっていて、40代前半に見えた。
「はい。面白かったです。他に何か面白い小説は無いですか?」
「ん~と…ちょっと待っててね…」
小走りで図書館の奥に駆けていく陽菜さん。そして、三冊の本を両手に抱えてやってきて貸し出し口のカウンターの上に置きました。
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