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?!?!
頭の中が一瞬…真っ白になった…
これは夢なのか?…
いや……夢ではない…
洋介の口からパンがこぼれ…
地面へと落ちる…
『まさか…こんな事って………』
テレビに映るのは、無惨なままの死体…
ニュースキャスターなど…いなく…
ただ…無惨な映像だけが…永遠と…流れている…
『そんな…』
昨日の出来事はすべて…
現実…
なぜかテレビに映る映像は女性が多い気もした…
洋介の頭は現実を受け入れようと…必死になるが…
それは無駄なこと…
どんどんと心臓の鼓動は激しくなり
何かに取り憑かれたかの様に小刻みに震える
恐い…恐い…
額からの汗が……舐めるように肌をつたった…
洋介は訳がわからなく
震えたまま…
[プルルルルル♪プルルルルル♪]
!?!?!
現実から遠のいていく洋介を呼び覚ましてくれた…
携帯電話…
洋介は急いで携帯まで走り
電話に出る
『洋ちゃん…昨日何回も電話したのに…昨日…私…私……死にそうになったんだよ…』
泣き声まじりの言葉…
昨日の超音波から無事に助かった生き残りの女性だ…
この泣き声まじりの声を聞いた洋介は…
(こいつじゃない)
通話終了のボタンを押す…
心配なのは本命の彼女…
他の女はどうでもいい…
携帯の電話帳から本命彼女の番号を出し…
通話ボタンを押す…
・
・
・
・
・
・
出ない…
(何やってんだよ!)
洋介は焦りと苛立ちで近くの机を蹴り飛ばした…
出ない!
いくら待っても出ない…
洋介の左足が地面を何度もノックする…
出ない…
出ない…
洋介は携帯を閉じ
玄関まで走る…
(まっ…まさか死んだって事はないよな………)
本命の彼女…電話に出ない…
普通なら出ないぐらいでは…洋介は騒がない…
ただ…昨日の出来事…
頭で響く音…
彼女も犠牲者になってるのかもしれない…
洋介は玄関のドアを開けた…
[ガチャ!]
!?
生臭い…
明らかに血のにおいがする…
洋介の家の周りには人の死骸はないが…
血の匂いがする…
洋介は訳が分からないまま…
彼女の家まで走った…
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