ウサギのピョン太

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皆と離れて木の下で座っているのは、お目目の真っ赤なウサギのピョン太。 他のウサギと違ってピョン太だけが、お目目が赤い。 普通のウサギが近付いて、質問したんだ。ウサギのピョン太に。 「ピョン太のお目目は何故赤いの?」 ピョン太は悲しい顔をして答えてくれた。 「いっぱい涙を流しすぎたからだよ。」 ピョン太はひょうたんに入ったお酒をグビッと飲んだ。 大きなウサギが近付いて、質問したんだ。ウサギのピョン太に。 「ピョン太は何故、歩かないでピョンピョン跳ねてるの?」 ピョン太は満天の星が輝く空を見上げて答えてくれた。 「行きたい所があるからだよ。」 ピョン太はひょうたんに入ったお酒をグビビと飲んだ。 小さなウサギが近付いて、質問したんだ。ウサギのピョン太に。 「ピョン太はお月さんばかり見ているけれど、何が見えるの?」 ピョン太は照れた顔をして答えてくれた。 「あそこには、僕の奥さんと子供が居るんだよ。」 ピョン太はひょうたんに入ったお酒を全部飲み干した。
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