ウサギのピョン太

6/7
前へ
/7ページ
次へ
ピョン太は川にかかる橋の上、ピョンピョン跳ぶのを止めたんだ。 ジッと水面に映るお月さん。 ふと夜空に浮かぶお月さん。 ピョン太の心に何が見えたのかな? 真っ赤な瞳に涙を浮かべ、呟くウサギのピョン太。 「逢いたいよ。逢いたいよ。寂しいよ。」 ピョン太はピョンと一跳ね、橋に跳び乗った。 「今行くからね。」 ピョン太はお月さんに手を伸ばし、高く高く飛び跳ねた。 夜空のお月さんに手は届かず、水面に映るお月さんに落っこちた。 ゆっくりゆっくり沈んで行くよ。 お月さんに抱きしめられながら・・・。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加