幸福

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 テーブルの隅の方に砂糖とミルクがまとめて置いてあった。マコトがそこから、砂糖を三つとミルクを一つ取ると、何も言わずにユカに渡した。ユカもなにも言わず、それを入れた。ユカは大の付くほどの甘党で、俺とデートしている時にコーヒーを頼むと、必ず砂糖を三つとミルクを一つ入れていた。  訊ねることなく砂糖三つとミルク一つを渡すマコトと、それを受け取り何も言わずに入れるユカ。とても自然な流れ。まるでカップル。俺は少し、状況を察した。嫌な予感。
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