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暗き闇。
巨大な五芒星がヒヤリと冷たい床に蒼白く光っている。
コツ…コッ…コッ…
どこからか足音がした。
五芒星の中心に向かっているようだが、辺りを見回しても人らしき影はみえない。
「おゃおゃ、どうやら予定より早く着いてしまったようですね。」
頭上から声がした。
「しかし、1番が私でよかった。」
空中を、一段ずつ、降りている。
その男は、白いスーツに身を包み、西洋人のようなブロンドの髪に蒼い双眸、口髭を蓄えた老人だった。
髪の毛が風も無いのに揺れる。
「あなたはいつでも早いじゃないか。」
星の中心にいた少年が、やっと口を開く。
小さな体には大き過ぎる上着を羽織っているせいで動き難そうだった。
「ははは、歳を取ると、何事も早くせねば置いて行かれてしまうからね。」
「よく言うよ。それでまだ現役なんだから。」
「いや、いや」
苦みを含んだ笑顔を見せた。
老人と少年はかなりの身長差があった。
老人が長身なのだ。
「さぁ、今日はこの扉を開いてもらいますよ。」
老人が無造作に手を伸ばし、ドアノブを捻る動作をすると、そこには白い縁取りの赤い扉が現れた。
「うわぁ、ゼロコード…」
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