兄弟愛(完)

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「洸。今日から、お前の弟になる毅だ。お前の方が一つ年上なんだから、仲良くしなさい」 「はい…」 父親にそう言いながらも、洸はこれから弟になる少年を睨んでいた…。 「……」 「洸…」 洸の母親は、洸が毅を睨んでいる事に気づき、毅を庇う様に前に出た。 この時、毅は幼さがまだ抜け切れてなく、母性本能をくすぐる魅力を持っていたのだろう…。 「よろしく…。毅」 洸は、弟の毅ににっこりと微笑みながら言った。 それにホッとしたのか、毅はニコッと洸に微笑みかけた。 「お兄ちゃんっ‼」 毅はそう言うと、ぎゅっと洸を抱きしめた。 それが、洸と毅の出会いだった───…。 それから、何年かが過ぎ──…。
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