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「ただいまぁ💧💧」
毅は疲れたように言うと、すぐに自分の部屋に向かった。
そして、自分の部屋に向かう途中、何処からか人の声が聞こえて来た。
洸が帰って来ていたのだろうと思った毅だったが、家にいたのは洸だけではなかったらしい…。
「ん…っふぁ…。も、っと‥んんっはぁんっ❗」
それは、紛れもなく女の声だった。
その声に反応した毅は、少し扉が開いている洸の部屋を覗いた…。
そこには、洸と女がベッドの中にいたのだ…。
男女が同じベッドに入る理由など、一つしかないだろう…。
勿論、毅が考えたこともそれだった。
もう、高校生にもなれば、そんなこと想像がつく…。
自分だって、家でないにしろ、付き合って来た女の子と何度もしてきたことだった…。
「やっ❗だめ…っ❗あっは…ぁっ❗あぁんっ‼」
毅は自分の部屋に行っても、女の声が聞こえるのが嫌で、リビングに向かった。
リビングには、テレビと大人が横になれるくらいのソファがあり、自分の部屋にいるよりはマシだろう。と、毅はソファに膝を抱えながら座った。
お兄ちゃんが、女の人と一緒にいる──…。
その現実を受け入れたくなくて、毅は目を閉じた。
そして、いつの間にか眠気に誘われ、そのまま倒れるようにソファで眠ってしまった…。
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