遥か彼方へ

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昔…昔… 光は闇で 闇は光で 二つに分かたれた後も 互いを求めあい 互いを傷付けては 傷を舐めあい いつの日か再び一つになる事を夢見て 皆が歩き出すのは何時だろう 忘れ去られた時の回廊 光の螺旋階段 闇へのエスカレーター 彼等は希望を捜し続けて 果て無き人の道をさ迷い歩く… いつか辿り着く 彼等の女王は希望の子供を抱き締め残酷で冷徹な人の夜から護る… やがて子供は大きくなって 彼等の王となり 群衆の頂きに据わるであろう その日を彼等は… 彼等の王は…待ち続ける 夢と希望をその胸に遥かなる天空に浮かぶ彼等の故郷を その瞼の裏に描きながら
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