ゲーム説明

6/8
前へ
/41ページ
次へ
 なんだ? 俺はその光景に呆れた。 いや、全員がそうだろう。  何故なら声の主は、遊園地に居るようなウサギのマスコットを頭に被っている男だ。 その下は黒ずくめで、黒い服に、ズボン。黒の手袋、ブーツ。 あやしい他ない。しかし目に付くのは、そこじゃない。 やはり頭だ。ふざけているのか? 「ねぇ…、あれ」  美奈子が指をさす。 その方向を見ると、照明のスイッチらしき辺りに、もう一人。  二階に居たやつと一緒だ。頭に被り物をして、服は真っ黒。  そして今まで目指していた扉にも、また一人。  こんなところにいたのに気付かなかった。 暗闇で鈍くなっていたのか?  考えている暇を無くすように、二階の男が機械で変えた声で話す。 「諸君悪いな。わたしの名前は…そうだな。チェアということにしよう。とりあえず左手を見たまえ」  チェアと名乗る男にそういわれ、左手を確認する。 「なんだこれは!?」 金属のような物が手首に巻かれていた。 金属のリストバンド? そんなわけない。なにかあるはずだ。 その証拠に、どうなっているのか分からないが、機械仕掛けになっている。 「それには毒針が仕掛けてある。こちらで操作したら毒針がでる仕掛けだ」  全員が驚きを隠せなかった。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加