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「私は中井次郎(なかいじろう)と言います。会社の帰りから記憶がありません。たぶんその時に、ここへ連れて来られたと」
最初に自己紹介をしようと提案してきた中年の男が話す。
頭のてっぺんは髪の毛が薄くなりかけだ。
失礼だが、いつか性犯罪でも起こしそうだ。
「私は吉中薫(よしなかかおる)って言います。」
「私は西村亜紀(にしむらあき)です。薫と一緒に買い物した帰りから覚えてないです」
二人は友達のようだ。
見た目は今時のギャルっぽいが、その見た目とは裏腹に以外と言葉使いが良く、しっかりしている。
「俺は山島和樹(やましまかずき)です。俺はバイトの帰りからです」
山島と名乗る若い男は、髪がボサボサで今までバイトすらしてなかった、ニートのように感じられる。
決してそういうわけではないが、金がなく、今までまともに食べてなかったのか、若干痩せている。
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