涙の河…

エピローグ

家政婦のおばさんを
「みえおばちゃん。」
蒼子はそう呼んで居た。
「みえおばちゃん、何で家には、お母さん居ないのかなあ…」
みえおばちゃんは、少し困って
「蒼ちゃんには、おばちゃん居るじゃない？」
そう言った。
蒼子は、満面の笑みを浮かべ
「うん！」
と頷いた。
蒼子は、みえおばちゃんを困らせたくなかった。
おばちゃんが唯一、蒼子の支えになる女の人だった。