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「おい、どういう事だよ!?死の書が盗まれた!?」
クリスは、新聞を読んでいた。
新聞の見出しは
[死の書、盗まれる]
というものだった。
その知らせは勿論、ブラッドにも届いていた。
「…やはりあの男が話していた奴が…死の書…あの作業員の死の後に他の作業員が聞いたという声の証言が本当ならつじつまが合う…」
ブラッドは、一人考え、そして決心した。
あの自分の中にある唯一の恐怖と闘う事を。
途方に暮れたクリスは、今度は、死の書の消えた先について調べる事とした。
一方、あの男は、一冊の不気味な本を開き、何かの準備をしていた。
『早くしろ』
何かが言った。その声は、本の方から聞こえてくるようだった。
「そうせかさないでください」
活気のない会話が続く。
…………………
「…準備完了です」
『よくやった』
男はそう言われると、本を開いた。
すると、
『開始しろ』
と言われた。そう言われると、男は、現代には無い言葉をブツブツと唱え始めた。
その日を境に、人々は謎の変死を遂げ、ある所では、天災が起り、また、ある所では、正体不明の、生物が多数出現し、人々を虐殺し始めた。
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