―告白_突然_紛れも無い事実―

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放課後。靴箱付近には、二つの影があった。 「ん、なんだコレ。」 俺は靴箱にあった手紙を何気なく手にとり、呼んだ。 「どうした?輝」 輝に声をかけたのは肱岡静(2-G)。サラサラの黒髪が印象的な風紀委員副会長。 「あ…肱岡さん。俺、用事あるんで。先帰っててください。」 「あぁ…いいけど。お前、伊藤さんに呼ばれてなかったか?」 伊藤さんは風紀委員長(2-H)。風紀委員はなぜか、全員二年で構成されているが、そんな事は置いておこう。 「…気のせいです。(気のせいじゃ無いけど)」 「…そうか。(伊藤さん、後で泣くだろうな。)」 そう言って、肱岡は煙草をくわえる。 「ニコ中…」 学校出るまで我慢できないのか、この人は。と輝は肩を竦めた後、 「じゃ、俺もう行きます。」 と、中庭に繋がる通路へと向き直る。 「じゃあな。」 それだけを背中に聞き、中庭に向かった。
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