茶話休題:1 「タバコ」あるいは「煙草」について

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さて、今回は「タバコ」についてでございます。 皆様は、お煙草は嗜まれますかな? 、、それはそれは、結構な事でございます。 嗜まれないなら、それで善し、嗜まれるにしても、度を過ごされなければ、日常の良きアクセントになりますからな。 本日は、「煙草」 特に「日本人との関わり」について、少々お話致しましょう。 煙草がいつ頃、日本に入って来たかと申しますと、1500年代後半頃ではないか? と言われておりますな。 持ち込んだのは誰か? と申しますと、「外国人商人」というのが、一応有力ではございますが、まぁ、他にも色々説があるようでございます。 えてしてこういった物は、同時期に複数のルートから入って来る事があるでしょうから、正解と言うのは無いのかも知れませんなぁ。 何はともあれ、煙草は日本の風土や人々の嗜好に合ったらしく栽培地域を爆発的に増やして行きまして、1610年頃には日本のほぼ全域で栽培される様になっていたようですな。 当時の情報伝達速度を考えると、中々驚異的とは思われませんかな? さて、煙草自体の評価は、と申しますと、江戸時代の医学書の中に見る事ができますな。 あぁ、現代文に訳したものを使わせていただきますぞ?それに依ると「呼吸を粗くして、血の流れを早くする。常用すると寿命を縮める恐れがある」 と意外にも、この頃から危険性は知られていたようです。 かの徳川家康も 「不経済で火災の危険がある」 との理由で禁止令を出されましたが、翌年の駿河城全焼火災の原因の一つの可能性として、 「煙草の不始末」 だったする説があるようですなぁ。 まぁ、真偽はともかく、以降も煙草は文化として続いて行く訳ですから、時の権力も形無しと言った所でしょうか? とは言え、近年は禁煙ブーム。 嗜まれる方は肩身の狭い思いをされておられますな。 健康面もさることながら、一部の方のマナーの悪さも機運を高めたとは、思われませんか? まぁ、どんな行為が、とはあえて申しませんが。 江戸時代の洒落本作家、魯山人は、 「体を壊す事を判っていて、吸う馬鹿が多い」 と言う所から 「多破己」「多馬鹿」の文字を当てられたとか。 煙草は、大人の特権でございますれば、 「大人のマナー」 でお楽しみを。 さて、今日はこの辺で、またのお越しを、心よりお待ちしております。
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