屋上の声第一章~幕~

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俺は 屋上で授業をさぼり 放課後まで寝ている 寝ているときに必ず 歌が聞こえた 目を開けたくても その歌が消えてしまいそうで いやだった       「やっべぇ‥‥寝過ごした」   起きたときには真っ暗で 膝掛けだけが 残ってた       ―――翌日の放課後―――       「また‥‥寝てる」     彼の横には 紙袋に入った 昨日の膝掛けと 膝掛けの持ち主に宛てられた手紙が入っていた あたしは 彼を起こさぬように 手紙を出し読んだ       手紙には [膝掛けありがと でも出来れば起こしてほしかった。]   と書かれていた     「クス‥‥ごめんね 起こしたけど凌くん起きなかったんだ」   寝ている彼に そう言うと 持っていた メモ帳に返事を書き また膝掛けを彼に掛け 返事を残し帰っていった
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