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目の前には薄暗い闇が広がっていた
気味が悪く一刻も早く帰りたくなった
けれど、ここがどこかさえ分からない
ふと後ろを振り返るとまだ小学生位の男の子が一人でポツンと座っていた
ヒクッヒクッ…
途切れそうな程小さな泣き声が聞こえる
ハルナ 「ボクお名前は?」
「…。」
ハルナ「どうして泣いてるの?」
「…。」
(困ったな;どうしよう)
そのとき
オギャーオギャー! 男の子の泣き声が変わった(まるで赤ん坊みたいな…)私は何故か妙に冷静だった ハルナ「お願い、何か答えて?」
そう問いかけるとピタッと泣くのをやめて男の子がゆっくりと口を開いた
「………ママ。」
その瞬間ハッと我にかえった 時計を見ると授業終了まで残り5分
(なんか…嫌な夢)
思えばこれが今から始まる悲劇の前ブレだったのかもしれない。
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