【序章】

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「まさにホラーだね」 やはり、嬉しそうに加奈が言った。 現実の世界へと戻って来た俺は思わず苦笑する。 この娘は三度の飯よりホラーが好きなのだ。 だから、インターネットでこのホラー企画を見つけた時。 俺は三日掛かりで、口説き落とされた。 寝ていようが起きていようがお構いなしに兎に角、しつこかった。 子供達だけで泊まりがけの遠出が出来る筈もなく。 だから、大学も休みに入り、暇をしている俺は加奈にとって恰好の的だった。
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